バトルラインの戦略について

ボードゲーム,攻略

今回は、バトルラインの戦略について考察してみます。

はじめに

基本的なことについて整理しておきます。

カード枚数

数字は1~10、色は6色の計60枚です。

戦術カード

今回は特別な記載がない限り、戦術カードについては考慮しません。

フラッグ位置

自分から見て左から1F(Flag)、2F、、、9Fと表記します。

バトルライン

別ページでバトルラインのゲーム紹介も行っていますのでよろしければご覧ください。

受け入れについて

基本的な受け入れの考え方

バトルラインはポーカーと麻雀が融合したようなゲームです。

ですので、麻雀の牌効率と同じ考え方が、バトルラインでも通用します。

ここでは、基本となる受け入れの考え方について説明します。

まず、以下のような場合、どちらが有利な手札といえるでしょうか。

  • 同色の3と5を所持(麻雀でいうカンチャン待ち)
  • 同色の3と4を所持(麻雀でいうリャンメン待ち)

そのほかの手札や場の状況、カードの残り枚数を一切無視して考えると、「同色の3と4を所持」した手札のほうが有利といえます。

理由をこれから説明していきます。

同色の3と5を所持した手札の場合、狙える役とその役を作るために必要なカードの枚数は以下のとおりです。

  • 3/4/5のストレートフラッシュ(1枚)
    • 同色の4の1枚のみ
  • 3/4/5のストレート(5枚)
    • 残り5色の4なので5枚
  • 3/5/Xのフラッシュ(7枚)
    • 同色の4を抜いた7枚

全部で13枚です。

一方、同色の3と4を所持した手札の場合の、狙える役とその役を作るために必要なカードの枚数は以下のとおりです。

  • 3/4/5のストレートフラッシュ(1枚)
    • 同色の5の1枚のみ
  • 2/3/4のストレートフラッシュ(1枚)
    • 同色の2の1枚のみ
  • 3/4/5のストレート(5枚)
    • 残り5色の5なので5枚
  • 2/3/4のストレート(5枚)
    • 残り5色の2なので5枚
  • 3/4/Xのフラッシュ(6枚)
    • 同色の2/5を抜いた6枚

全部で18枚です。

役とその役を作るために必要なカードの枚数を表でまとめるとこのような感じです。

同色の3と5を所持 同色の3と4を所持
ストレートフラッシュ 1枚 2枚
ストレート 5枚 10枚
フラッシュ 7枚 6枚
合計:13枚 合計:18枚

明らかに「同色の3と4を所持」した手札のほうが有利ということがわかります。

単純に13通りと18通りで狙える幅が違うのはもちろん、ストレートフラッシュが狙える確率が2倍になります。

「その役を作るために必要なカード」のことを麻雀では受け入れ牌といい、これを多くすることが役の幅を広げることに繋がるため、受け入れを広げることが勝利への第一歩となります。

受け入れを広げるためには

受け入れを広げるためには、役を作るために必要なカードの枚数をカウントしなければなりません。

ただし、バトルラインでは、麻雀と異なり最短での役作りを目指すだけでは勝てません。
役の数が少なく、プレイヤーが二人であるため、強い役ができることのほうが圧倒的に多いです。
そのため、バトルラインでは最低スリーカード以上の役を目指すことが必要となります。

それを踏まえて、受け入れを考える必要があります。

たとえば、

  • 同色の3と5を所持(麻雀でいうカンチャン待ち)
  • 同色の3と4を所持(麻雀でいうリャンメン待ち)

このような場合に受け入れについて検討するときはストレートフラッシュについてのみ考えた方がよいです。
(ストレートやフラッシュでは勝てる確率が低いため)

場に出ているカードや山札に眠っているカードについて数えることも必要となります。
リャンメン待ちだからと言って待っていても、実は場に全部カードが出ていたら意味がないからです。

また、同じ数字のカードが来る確率は以下のようになります。
(小数点以下は適当に処理してるので足しても100%にはなりません)

引く枚数 確率
0枚 1.5%
1枚 9.3%
2枚 23.4%
3枚 31.2%
4枚 23.4%
5枚 9.3%
6枚 1.5%

このことから、同じ数字のカードは2枚~4枚来る(78%)と考えるのが妥当です。
例えば、同じ数字を4枚持っているからといって、スリーカードを2セット(同じ数字6枚)揃えようとすると、1.5%の確率でしか成功せず、多くの場合無駄になってしまいます。

練習問題

  • 手札: オレンジの2と3を所持
  • 引いたカード: オレンジの5

場に出ているカードや他の手札を無視した場合、3枚のカードのうちどれが最も不要な手札でしょうか。

解答はこの記事の一番下に記載しています!

先手後手の有利不利

後手が有利だと思います。
同じ役であれば数字が大きいほうが勝つ、というルールがある以上、相手が出したカードを置いたフラッグに、相手よりも1でも大きい数字を出すだけで有利です。

また、相手の出方を伺えるという点でも後手の方が有利です。
このゲームは、「どこにもカードが置けないよ…」というジレンマが強いゲームなので相手の出方を見れるというのはそれなりに有利です。

フラッグの優先順位と捨てカードについて

フラッグは3F~7Fを優先的に取りに行きましょう。
当たり前ですが、3連続のフラッグ確保を目指す際に左右への広がりがある方が有利です。

また、このなかでも3Fと7Fは必ず取りましょう。
というのも、プレイしているとどうしてもいらないカードが出てくるはずです。
もしくは、証明のためだけに出したいカードなどもありますね。
これらを安全に捨てるためのフラッグを作り出しておくと、有利にゲームを勧められます。
3Fと7Fを確保できれば1F/2F/8F/9Fにカードを捨てて、相手がフラッグを確保したとしても「3連続のフラッグ確保」はできません。なので、安心してカードを捨てられます。

カードの強さについて

カードの色に優劣はありません。全て同じ強さです。

しかし、数字には強さがあります。当たり前ですが、数字が大きくなるほど強いです。

では、戦略的に最も大事なのは10でしょうか。
私の考えでは異なります。恐らくキーカードとなるのは8です。

というのも、このゲームではストレートフラッシュが最も強い役ですが、8はその中でも最強の8/9/10のストレートフラッシュを構成する要素です。
9や10も同様にストレートフラッシュを構成する要素ですが、8はその中でも最も受け入れが広いカードです。

8では以下のようなかなり強い役が望めます。

  • 8/9/10のストレートフラッシュ
  • 7/8/9のストレートフラッシュ
  • 6/7/8のストレートフラッシュ
  • 8のスリーカード

また、8を場に出すことで、相手がその色の8/9/10のストレートフラッシュを作ることができなくなる妨害効果もあります。

練習問題の解答

問題はこちらにあります。まだ考えていない方はこのページをよく読んで考えてみてくださいね!

 

それでは解答します。

  • 手札: オレンジの2と3を所持
  • 引いたカード: オレンジの5

このような状況で、場に出ているカードや他の手札を無視した場合、オレンジの5が最も不要な手札となります。

3枚のカードのうち、1枚を不要とするならば、基本的な受け入れの考え方 でも説明したように、オレンジの2と3を持っている場合が最も受け入れが広い手札となるからです。